新規上場の初値、18社連続で公開価格上回る
新規株式公開(IPO)銘柄の人気が続いている。東証2部に9日上場した住宅設計・施工のサンヨーホームズの初値が公開価格を8割近く上回り、これで昨年12月下旬から18社連続で初値が公開価格を上回った。18社連続は、IPO市場が活況だった2006年7~9月以来。日銀の金融緩和期待などを背景とした株式相場の活況で個人投資家などの資金が流入している。
連続記録は昨年12月に上場したミドリムシを原料に健康食品を製造するユーグレナから始まった。バイオ関連のメドレックス、野菜を通信販売するオイシックスなど、特徴ある企業が相次ぎ登場し、個人の関心を呼んでいる面もある。
ユーグレナは初値をつけた翌日から3日連続で値幅制限の上限(ストップ高)まで買われ、9日の株価は分割考慮後で公開価格の12倍にあたる。メドレックスの株価も公開価格の3倍を超えており、人気は続いている。
ただ、相場にはやや過熱感も出ており、9日はサンヨーホームズが午前に初値を付けた後に売りが先行し、午後は値幅制限の下限(ストップ安)まで下げた。「短期資金が中心だけに値動きが荒くなりやすい」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部長)との声もある。