自民・井上氏、民主の牙城で勝利 「福岡1区で悲願果たした」
福岡1区は自民新人の井上貴博氏(50)が、8選を目指した民主前職の松本龍氏(61)ら4人を破って初当選を果たした。出馬表明の遅れにもかかわらず、保守層を中心に幅広い支持を集めての圧勝。「民主の牙城」とされる同区で、小選挙区制が導入された1996年以降、初の議席を自民にもたらした。
「福岡1区(での勝利)は自民の悲願だった」。午後8時半ごろ、福岡市博多区の選挙事務所に姿を見せた井上氏。紅潮した顔で、絞り出すように勝利宣言した。
集まった約300人の支持者には「厳しい戦いだったが、皆様のおかげで当選の栄誉を勝ち取れた」と感謝の言葉を並べた。万歳三唱の後、長女の遙さん(18)に花束を手渡されると、ようやく笑みがこぼれた。
事務所には、井上氏が「親分」と慕う元首相の麻生太郎氏も激励に駆けつけた。麻生氏は満面の笑みで「我々はいい人を選んで、きちんと当選させた。頑張ろうじゃないか」と語った。
身長185センチ、体重100キロの巨漢。祖父から3代続いて県議を務める政治家一家だが、国政進出は初めて。抱負を問われると「安全で安心に暮らせる国家を築きたい。身をていしてやっていく」と力を込めた。