「iPad」商標、富士通から米アップルへ
米アップルが富士通から、4月に発売する多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」の商標を取得していたことが26日、米特許商標庁の公示で分かった。富士通側がアップルに商標使用権を完全に譲渡した。対価の有無や金額などは明らかになっていない。富士通の米国法人は「(譲渡の)条件は公表できない」としている。
iPadは指で操作する9.7型のタッチパネルを装備。インターネット閲覧やメール送受信、音楽やゲームのほか、電子書籍にも対応する。米国で4月3日、日本では4月末に発売する。米国では予約受け付けを始めている。
富士通は米子会社を通じて2003年に業務用情報端末「iPAD」の名称を登録申請し、発売していた。アップルは07年にも高機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」の商標を巡って、先に同名の商品を発売していたネットワーク機器大手の米シスコシステムズから提訴され、交渉の末、両社ともに商標を使えることで合意した経緯がある。
(シリコンバレー=岡田信行)
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