防衛相、空域の行動規範を提案へ 中国機の異常接近受け
小野寺五典防衛相は27日の閣議後の記者会見で、空域で他国の空軍機と予期せず遭遇した際の行動規範をつくるべきだとの考えを示した。中国の戦闘機が東シナ海の公海上空で自衛隊機に異常接近したことを踏まえた発言。アジア太平洋地域の防衛相らが出席して30日からシンガポールで開くアジア安全保障会議で提案する見通しだ。
防衛相は日米中など21カ国が4月に合意した海上での衝突回避規範(CUES)に触れ、「空の中でも結ぶことも一つの考え方だ」と語った。
CUESは海上での偶発的な衝突を防ぐため、遭遇した外国艦などに向けて攻撃用の火器管制レーダーの照射を禁止することなどを規定。海軍当局同士の枠組みのため、上空での軍用機同士の行動は対象にしていない。