村上、会心の演技 日本チームの妹分が大舞台へ
泣き顔だったSPから一転、久しぶりにトレードマークの佳菜子スマイルがはじけた。村上は「やってきたことが全て出せた」。200点超えで五輪切符を射止める会心の演技に、右拳を何度も突き上げた。
前日に鬼門のSPをくぐり抜けたことで落ち着いたのか、「なぜか自信があった」。ジャンプも序盤の3回転ルッツで減点された以外はことごとく成功。「自分でもこういうことができるんだと自信になった。五輪でも怖がらずにいける」。不振に苦しんだ今季。この1カ月は不安で何度も泣いたが、山田満知子コーチに叱られながらも頑張ったのが報われた。
五輪の記憶は3年前のバンクーバー五輪。浅田真央の演技に感動し、「自分も五輪に出たいと思うようになった」という。「今も3歳児みたいに自然体。それが彼女の弱さでもあり魅力」(山田コーチ)といわれる日本チームの妹分が、初の大舞台に臨む。