死亡の小池容疑者、女性と10年前知り合う 岡山で
2001年4月の徳島市の父子殺害事件で指名手配され、岡山市で死亡した小池俊一容疑者(52)は、同居していた岡山市のパート従業員女性(67)と約10年前に知り合っていたことが22日までに分かった。徳島県警が明らかにした。
県警によると、小池容疑者は女性が勤めていた岡山市の飲食店に客として訪れたことがきっかけで女性と知り合った。県警は家宅捜索で押収した小池容疑者が使っていた女性名義の携帯電話の通話記録を調べるなど、11年半に及んだ逃亡生活の解明を進める。
徳島、岡山両県警によると、小池容疑者は05年から死亡時まで、女性と市内の雑居ビルで同居していた。仕事はしておらず、女性の収入で生活していたとみられる。同居以前は「ホテル暮らしをしている」と女性に話していたという。
07年4月ごろ、岡山中央署員が巡回連絡で雑居ビルの女性の部屋を訪ねた際、応対した女性は「一人暮らし」と答えていた。
女性は警察の聴取に「小池容疑者とは知らなかった」と話し、「小笠原準一」という偽名については「名前を言わないので、私が勝手に呼んでいた」と説明している。
家宅捜索では、小池容疑者の保険証は見つからなかった。22日に遺体を司法解剖し、死因などを調べる。
徳島県警によると、小池容疑者の携帯電話の電波は事件後の01年5月に名古屋市、大阪府で確認された後、同月に岡山市で確認され、その後足取りの手掛かりは途絶えていたという。
事件は01年4月、徳島市の無職、松田優さん(当時66)の自宅から出火し、焼け跡から優さんの殺害遺体が発見された。さらに兵庫県の雑木林の焼け跡から、優さんの長男、浩史さん(同38)の遺体が見つかった。〔共同〕