全柔連・宗岡新会長が就任 「火中のクリ拾う決意」
全日本柔道連盟(全柔連)は21日、東京都文京区の講道館で臨時の理事会と評議員会を開き、宗岡正二・新日鉄住金会長兼最高経営責任者を第4代会長に選任した。外部から就任する初の会長として、不祥事が相次ぐ組織の再建を託された宗岡会長は記者会見で「柔道に育てられた者の恩返しとして、火中のクリを拾う決意をした。変えねばならないものは徹底的に改革する」と語った。
この日午前から開かれた理事会では、上村春樹会長ら理事23人と監事3人の辞任が決定。続いて開かれた評議員会で宗岡氏ら21人の理事、山口香・筑波大准教授ら3人の監事が選任された。辞任した理事・監事のうち山下泰裕氏ら理事7人と監事1人が再任。各理事の任期は来年6月までで、今年6月に就任した6人を含めて理事は計27人(うち女性4人)となる。
新理事による第1回理事会では互選で宗岡新会長を選出した。専務理事に近石康宏・トヨタ自動車顧問、副会長に山下氏が選ばれた。宇野博昌事務局長を含めた4人が執行部となる。
評議員会では定款も見直し、評議員定数を現行の「50人以上70人以内」から「30人以上60人以内」に削減。8月に設置した常務理事会の規定も盛り込んだ。了徳寺健二氏ら複数の評議員から「理事会と同様に評議員会も総辞職すべきだ」との意見が相次いだが、この日の決議は見送られた。