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「大谷、タダでもメジャーに出した」 栗山監督の真意

大リーグで生きる・番外編(1)

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大谷翔平が二刀流を貫き、若くして大リーグで成功できたのも、日本で土台をつくり、日本ハムが快く送り出したから。「二刀流は無理では?」という当時の空気をはねのけ、大谷を見守った栗山英樹監督(59)には、二刀流は当然の選択だった。

Q 大谷入団前から、二刀流のアイデアはあったのか?

監督1年目のときに、翔平(大谷選手)が高校生ドラフト対象選手で、当時のゼネラルマネジャー(GM)の山田(正雄)さんや、今のGM(吉村浩氏)とずっと話していました。ヨシ(吉村氏)も二刀流の発想はあったと思うが、僕が言っていたのは「(投打の)どっちかに決められない」ということ。あれだけ打つ才能、投げる才能、どちらかひとつを消すことはできない。

消せる人がいたら、大谷本人か、野球の神様しかいない。「バッター大谷」か「ピッチャー大谷」のどちらかを殺すって、野球界にとってダメでしょ。

Q 日本ハム入りを訴えるためでなく、プロ野球で前例はなくても可能性がある以上、どっちもやってもらいたいということだった。

ドラフト1位指名した翔平との交渉で、「ウチに来い」と言ったことは一度もない。僕もマイナーリーグの取材などに100試合くらい行かせてもらい、米国の現実を見てきて、(最初から)米国に行ったら壊れる可能性が高いという確信がありました。だから「(まずは)絶対、日本でやるべきだ。もし、僕が君の家族だったら、これが一番いいと思うんだ」と言った。頭のいい子だから、この意味をわかってくれるんじゃないかと信じていました。

Q 中田翔(日本ハム)、桑田真澄(元巨人など)ら、甲子園で投打に活躍した選手はいる。そういう選手をみて「二刀流でいける」と考えたことはあるか?大谷が初めてだったか?

翔平を実際にみて、絶対間違いないと思いました。やってみればやってみるほど、スケール感が違うとわかりました。「誰が二刀流はできないと決めたんだろう」と思いましたね。僕は指導者になって短かったこともあって、変な先入観みたいなものもなかったんです。

Q 5年間日本でプレーしてポスティングで米国へ。日本ハムが受けとった移籍金は2000万ドル。過去の松坂大輔(5111万1111ドル、西武)、ダルビッシュ有(5170万3411ドル、日本ハム)よりかなり低くなった。吉村GMは「一銭も入らなくても行かせた。野球観の問題」とのことでしたが、なぜあのタイミングで送り出したのか?

世界一の選手になると僕は思っているし、ヨシ(吉村GM)もそうだと思う。そのためには行くタイミングというのがある。年を重ねてからではよくないこともあるし、早いうちに経験して世界を知った方がいい。だから一銭にならなくても、ウチは出していたはずです。翔平のためになるなら何でもやると思っていましたから。それがファイターズの誠意、野球に対する敬意だったと思う。

僕が一番迷ったのはご両親と話したとき。(年俸が低く抑えられる25歳未満だったから)「本当にタイミングはここなんですか」という話になり、翔平に言われました。「監督、成功する、失敗するって関係ないんです。自分が見た夢に対して勝負するんです。それに僕は米国で何にもしてないのに、そんなにお金もらうのって変じゃないですか」って。あいつが僕を説得したというか、それで親御さんに「今です」と伝えました。本人と食事をした時に「早く大きな契約もらえ。そしたらこっちも少し安心する」とは言いましたが(笑い)。

(大型契約か否かで)プラスマイナスがある。大きな契約をもらえば、投げる場所がある程度確保されるとか、メリットがあります。(年俸などが)安ければ、責任もないし思い切ってできる。いろいろプラスマイナスがあって、いろいろ考えたつもりです。後に「あの時でよかったですね」と言われるようになればいいと思っています。

Q 監督はショートスターター(抑えを初回だけ投げさせて先発に交代)、大胆な守備位置とか、常識にとらわれない発想で采配します。

いつもむちゃくちゃなことを考えてるんです。例えば、後ろのピッチャーから投げたらどうなるかな、とか。七、八、九回に投げるピッチャーを九、八、七の順番でいったらどうなるか? 負けているチームでは勝ちパターンのピッチャーを使わなさすぎですからね。「ド素人か、おまえは」みたいな発想ですけれど、必要です。世の中を変えたりした人は前例にとらわれない。今までと同じことをしていたら、何も起きません。

先人たちが示してくれています。ノムさん(野村克也監督)、三原さん(三原脩=西鉄などを率いた名将)……、"当て馬"(相手先発が不明なとき、スタメンに登板予定のない投手を入れて後で差し替える戦法)だったり、ワンポイントリリーフだったり、勝ちたいと思えば、いろいろな発想が出てくるはず。そういう先人たちに「あなたは野球を考えてるんですか」って、いつも問われている気がするんです。

(聞き手は吉野浩一郎)

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大リーグで生きる

新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が遅れていた大リーグが、7月23日、いよいよ開幕する。レギュラーシーズン60試合は1870年代以来の短いシーズンとなる一方、7月まで4カ月弱開幕がずれ込んだおかげで、大谷翔平が2年ぶりに開幕から二刀流に復帰する。今季大リーグでプレーする日本選手は9人、いよいよ熱い夏が始まる。(この連載は本編5回、ビジュアルデータ1回、番外編3回で構成します)

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