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ロッテ佐々木朗、ついにベールを脱いだ魅惑の直球

編集委員 篠山正幸

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球春はいつ来るのか。新型コロナウイルスの影響で、プロ野球ファンにはじれったい日々が続くが、待たされた分だけ、いざ解禁となったときの喜びは倍加するかもしれない。そんな希望の光の一つが、ロッテのドラフト1位新人、佐々木朗希(岩手・大船渡高)の魅惑の直球だ。

プロ野球の開幕は当初予定の3月20日から、4月10日、さらに24日が目途とされるなど、先が見通せない。「決められた日程に合わせるのみ」という選手の痛ましいほどの姿もむなしく、事態は悪化するばかり。

それでもオープン戦、練習試合を通じ、もしプロ野球が始まったならば、ここが見どころ、という"予告編"になるシーンがいくつもあった。

楽天戦で則本昂大の速球を中堅越しに運んだ岡本和真は巨人の歴代4番の中でも名を残す打者になる予感を漂わせ、メジャーのドラフトの全体8位指名の看板をひっさげて、昨季来日したソフトバンクの右腕、スチュワート・ジュニアはロッテ戦で、大器の片りんをのぞかせた。

そうした期待を膨らませる存在のなかに、佐々木朗が入ってきた。

キャンプ以来、キャッチボールからじっくり調整を続け、高校球界最速の163キロをマークした直球の力はベールに包まれたままだった。

初の打撃投手は最速157キロ

24日、本拠地、ZOZOマリンスタジアムのマウンドで、初めて打者相手にその直球が投じられた。フリー打撃で、5年目の茶谷健太、同期の新人、福田光輝(法大)に25球。オープン戦で実績を残し、開幕1軍の切符を手にしつつある福田光には左越えの一発など安打性の当たりを許した。しかし、茶谷には前に飛ばさせなかった。

最速は157キロ。打者が立つ前の練習では158キロを計測した。これをみた福田光は怖さを感じたという。「(体に)当てられたら嫌やな」

この直球に、変化球を交えた投球が27日、披露された。3年目の安田尚憲、2年目の山口航輝に40球を投げ、18スイング中、安打性の当たりは2本だった。

最速は156キロだった。変化球のなかにまざると、より速くみえるらしく「ストレートに強さを感じ、なかなかとらえることができなかった」(安田)。「マジで見たことのない速さ。怖さを感じた。ヤバかったです」(山口)

興味深いのは直球の質だ。田中将大(楽天―ヤンキース)、大谷翔平(日本ハム―エンゼルス)も入団当初から速い球を投げていたが、速球一本に絞られるようなケースでは当てられ、痛打を食らうこともあった。打者がわかっていても前に飛ばせないような真っすぐに至るまでには、多少の時間を要した。球質や、フォームの微調整による打者からの「見え方」の修正など、球速表示には出ない打者の「体感速度」を上げる必要があった、ということだろう。

打者の手元で伸びる直球

佐々木朗の真っすぐはどうか。福田光によると「ズドンとくる感じもありながら、ベース板の上で伸びる感じ」。27日の投球も次は直球、次は変化球と打者に告知してからの投球だったので、打者も承知の上だった。それでも前に飛ばない球が多かったことに、井口資仁監督も伸びる球質であるらしいことを認めた。

ズドンと来るだけなら、いくら速くても打者にも対応のしようがあるが、それが手元で伸びるとなるとやっかいなことになってくる。まだ論じるには気が早すぎるが、底知れない力を秘めているのは確かだろう。

沢村栄治投手(巨人)の昔から、打者に有無をいわせない速球はいつの時代もプロ野球の華となってきた。ロッテの先輩でいえば村田兆治投手、伊良部秀輝投手ら、剛球投手の系譜に連なるはずのスター誕生への期待は膨らむばかり。

年々、選手の調整が前倒しになる傾向があるのに加え、五輪年の今季は早めの開幕日が設定され、2月1日のキャンプ初日から、ほとんどの投手がブルペン入りすることが想定された。佐々木朗も冬の間から、いつでもブルペン入りできるよう準備してきたはずだった。

しかし、高校から入団したとき、一冬を越えて成長した体と感覚がマッチせずに悩んだ体験を持つ吉井理人コーチら首脳陣の方針で、調整ペースにブレーキがかけられた。初めてブルペンに入ったのは沖縄・石垣島キャンプ最終日の2月13日。1軍に抜てきされながら、ベースカバーなど投手と野手との連係を図る「投内連係」の練習も、ダイヤモンドの外で見学するだけ、という"お客さん"みたいな日もあった。

若い佐々木朗にとって、うずうずするような日々だったはずだが、黙々と目の前のメニューをこなし、階段を上がってきた。

ここまでは「順調」と即答

打者に投げることのできない焦りを漂わせたことはなかったか、と吉井コーチに尋ねてみた。「(焦りは)あったとは思うが、こっちからちゃんと、どういう感じでバッターに投げるから、と言っていたので我慢していたと思う。投げたい、投げたい、というのはなかった」

鳴り物入りの新人という看板を背負い、多くの目が注がれる中で、ここまで自制できているだけでも、大変なことなのではないだろうか。

打者に投げられるようになるまで、時間がかかったなあ、と思うのか、それとも順調にきたととらえているのか? 「順調だと思う」と佐々木朗は即答した。

我々がブルペン入りは今日か、明日かと近視眼的な興味でもって見るのとは違い、もっと大きな時間軸で物事をとらえているのかもしれない。

プロ野球が開幕する日、そして佐々木朗がマウンドに立つ日を、我々も焦らずに待つべきなのだろう。

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