小池都知事、首都封鎖回避へ「一層協力を」
東京都は23日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、拡大防止のための「新たな対応方針」を公表した。重症患者の入院を受け入れる病床700床を整備するほか、テレワークの推進などを盛り込んだ。小池百合子知事は感染者が大きく増えると首都封鎖となる可能性を指摘し、都民や事業者への幅広い協力を呼びかけた。
都内での懸念材料として、海外からの帰国者らを起点として感染者が爆発的に増加する「オーバーシュート」がある。小池氏は同日の記者会見で「事態の推移によりロックダウン(都市の封鎖)の可能性がある」と指摘。「それはなんとしても避けなければならない。一層の協力をお願いしたい」と強調した。
患者が増える可能性に対しては「重篤・重症」「中等症」「軽症」と症状に応じた医療体制を整備する。都立・公社病院に民間病院も加えた医療機関で4000床規模の病床の確保を目指す。軽症者は一般病床のほか、自宅や宿泊施設で療養してもらうことも視野に入れる。
人の密集を防ぐため、企業にはテレワークへの協力を呼びかけた。小池氏はテレワークに取り組む中小企業対象の都の補助金について、想定をはるかに超える申し込みがあったことを明らかにした。その上で「いま審議中の(2020年度)予算案を超えて、何をすべきか今後まとめていきたい」と、補助制度の拡充を示唆した。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
-
【よく読まれている記事】
- 新型コロナウイルスは体内にいつまで残るのか
- 「コロナに決してかからない人」はいるのか?