ベトナム、韓国入国者隔離 サムスンなど生産に影響も
14日間
【ハノイ=大西智也】ベトナム政府は28日、韓国からの入国者に対し14日間、特定施設などで隔離すると発表した。新型コロナウイルスによる感染拡大防止の一環で、約20万人の在留韓国人の再入国も対象になる。ベトナムでは韓国サムスン電子がスマートフォンの生産拠点を2カ所構え、世界の半分のスマートフォンを生産しており、企業活動に影響が出る可能性がある。
29日から実施する。これまで韓国人観光客らの入国はビザ(査証)が免除されていたが、同制度も一時的に停止する。韓国に住むベトナム人が帰国する場合も14日間隔離する。
ベトナムではサムスンのスマホ主要生産拠点があり、同社はベトナムの総輸出の約25%を担う。また、LG電子やロッテグループなど韓国企業が多数進出している。韓国人は日本人の10倍の約20万人住んでおり、東南アジアで最も多い。
ベトナム政府は25日、新型コロナウイルスに感染した16人全員が回復したと発表している。ただ、全土で幼稚園から高校生までの臨時休校を継続するなど厳しい封じ込め策を継続している。日本人に対する入国制限などの措置は現時点ではない。