ニラ 白い根元、栄養豊富 免疫力向上の効果も
彩時季
ギョーザなど中華料理で定番食材のニラ。年間を通して店頭で目にするが、3~4月のニラは葉が最も柔らかく、旬の季節を迎える。タマネギにも似た強い香りの成分「硫化アリル」は胃腸の働きをよくし、免疫力を高める効果がある。シャキシャキ感のある根元の白い部分は葉よりも栄養が豊富なので、捨ててしまわないようにしたい。
中国など東アジアが原産地だ。2千年以上前から栽培されていて、日本へは奈良時代までに中国経由で伝わったとされる。古くは「賀美良(かみら)」などの名前で呼ばれ、「みら」が転じてニラになったとも言われる。主に漢方薬の原料など薬用に使われ、現在のように家庭の食卓に上る野菜として流通するのは明治時代からだ。
北海道から沖縄まで全国で栽培されているが、全国の作付面積のトップは、くしくもギョーザで有名な栃木県。全国シェアの2割を占め、高知、茨城がそれぞれ1割ずつで続く。2月下旬の都内のスーパーでは、栃木産が2束160円前後と前年並みの価格で並んでいる。