読者の共感から探る「今」 速水健朗氏が選ぶ3冊
ベストセラーで読み解く現代アメリカ 渡辺由佳里著
政治からビジネス、恋愛事情までベストセラー本からアメリカの今を切り取る。本書が取り上げる『ヒルビリー・エレジー』は、非都市部の白人労働者層に触れたノンフィクション。日本から見えてこないアメリカだ。
著者の手付きの面白さも大きい。ミシェル・オバマとヒラリー・クリントンの自伝がどう受け止められたか比較。より売れたのは、ミシェル本の方。家族を守るためトランプを強く批判したミシェルは、共感されたがヒラリ...