栃木の日光天然氷、ようやく切り出し 暖冬で生産減
栃木県日光市の名産で、自然の環境下で凍らせる「天然氷」の製造事業者が12日までに、今冬初の氷の切り出しを行った。暖冬の影響で凍結が遅れ、生産量も減ったが、ようやく切り出しにこぎ着け、関係者からは安堵の声が上がった。
天然氷の蔵元「四代目氷屋徳次郎」は11~12日に氷の切り出しを実施。例年2回行う切り出しは1回に減り、通常15センチメートルほどになる氷の厚さは10センチメートル程度になった。四代目の山本雄一郎さんは「ほとんど駄目かなと思っていたが、今年も何とか作ることができた」と話した。
日光市今市の蔵元「松月氷室」も11日に氷を切り出した。例年は2つの池で氷を2回作るが、今年は1つの池で1回の切り出しになった。氷の厚さは10センチメートル程度にとどまったが、吉新昌夫社長は「ゼロではなかった。一安心だ」と語った。