SARS知る王岐山隊長がいさめた習近平主席の勇み足
編集委員 中沢克二
新型コロナウイルスの死者が2003年に大流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)を大幅に上回る千人以上に達した中国。流行抑え込みの山を迎えた今、時ならぬ政局が裏で動き出そうとしている。それは2年後の共産党大会の最高指導部人事まで見据える前哨戦にも見える。
大災害による国家的危機のさなか、為政者の不手際で政権交代の芽が育まれた例は多い。東日本大震災に見舞われた日本では翌年、盤石に見えた民主党が政権...
3期目となる新たな習近平(シー・ジンピン)指導部が発足しました。習政権では習氏に近いとされる「習派」は最高指導部を指す政治局常務委員で7人中6人を占め、序列24位以内の政治局員でも約7割が該当するとみられます。権力の一極集中を進める習政権の最新ニュースや解説をまとめました。
■「習政権ウオッチ」習政権の中枢で何が起きているのか。中沢克二編集委員が深掘りします。
■「大中国の時代」異形の膨張を続ける「大中国」の轍(わだち)と、習氏のビジョンを読み解きます