「経営に出口戦略を」 三菱ケミHDの小林会長、中部財界セミナー開幕
中部地方の企業経営者らが経営課題を議論する「中部財界セミナー」が6日、岐阜市で開かれた。基調講演した三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長は「日本の経営者に足りないのはイグジット(出口戦略)だ」と述べ、資本効率を上げるには事業の切り離しなどが必要との考えを示した。
小林会長は研究開発、M&A(合併・買収)、出口戦略の3つをうまく使うことが「企業の持続的な成長には欠かせない」と指摘。日本企業の国際的な地位低下にも触れ「米国のネット企業などに敗れたことを認め、反省する必要がある」と話した。
開会に先立ち、中部生産性本部の小倉忠会長(ノリタケカンパニーリミテド会長)が「企業を取り巻く変化をチャンスにするには生産性の向上がカギになる」とあいさつした。
セミナーは中部生産性本部と中部経済同友会の共催で、今年で57回目。企業経営者や幹部ら239人が参加し7日に閉会する。
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