車いすで特急の旅 西武鉄道「ラビュー」体験ルポ
バリアフリーの先へ・番外編
1月下旬の早朝、西武池袋駅構内に1台の特急電車が入ってきた。鈍い銀色に丸みを帯びた特徴的な車体。2019年3月デビューの通称「Laview(ラビュー)」。従来の車両より一回り大きく、トイレや乗降口にバリアフリー設備を備えた新型車両を体験した。
「わ、広い。乗りやすいですね」。東京都世田谷区の戸田縁さん(64)はホームからラビューの車内を見渡し、車いすを進めた。
肩がぶつからない乗降口
戸田さんは...
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自分や家族が、がん患者や障害者だったらどうしますか――。最低限の日常生活を送るための「バリアフリー」は進むが、それではマイナスがゼロになっただけ。病や障害を障壁(バリアー)ではなく個性やチャンスととらえれば、社会的・経済的な価値を生み、マイナスはプラスにもなる。バリアフリーのその先を見据える人たちのストーリー。(この連載は本編5回、番外編1回で構成します)
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