ZOZO一時19%安 衣料品サイトの成長鈍化を懸念
3日の東京株式市場で衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZO株が急落した。一時は前週末比353円(19%)安の1470円まで下落し、2016年8月以来約3年半ぶりの安値を付けた。1月31日の取引終了後に19年4~12月期の連結決算が大幅減益だったと発表。ゾゾタウンなどの商品取扱高の伸びが市場想定を大幅に下回り、失望売りが広がった。
終値は13%安の1582円だった。売買代金は前営業日の約3倍に膨らんだ。
19年4~12月期は人件費や物流費などが重荷となり、純利益は前年同期比11%減の121億円。失望されたのは10~12月期の商品取扱高だ。冬物衣料が苦戦して前年同期比0.3%増と、少なくとも1ケタ台後半の伸びを見込んでいた市場予想を大きく下回った。SMBC日興証券の金森都氏は1月31日付のリポートで「ゾゾタウンの成長が止まった」と指摘した。
株価は18年7月に付けた4875円の3分の1に下がったが割安感に乏しい。PER(株価収益率)は21倍台と東証1部平均(約16倍)を上回る。焦点はZホールディングス傘下入りで相乗効果がどれだけ出せるかだ。ゾゾタウンは19年12月にヤフーのネット通販「ペイペイモール」に出店した。「商品取扱高を再び伸ばせなければ、株価が出直るのは厳しい」(外資系証券)との声が聞かれた。