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ゴルフの五輪メダリストは人生の達人?

編集委員 串田孝義

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「ゴルフと人生は似ていて、難しい問題に直面したときにどう立ち向かうかが大切なんだ」。こんなことをさらりと言ってのけたのが19日までシンガポールのセントーサGCセラポンコースで行われた男子ゴルフの日本ツアー開幕戦、SMBCシンガポールオープンを制したマット・クーチャー(米国)だ。

第3ラウンドで62のコースレコードをたたき出して首位に立ったクーチャーは2位に3打差をつけて最終日をスタート。パー5の7番ホールを迎えた際には追いすがるジャズ・ジェーンワタナノンド(タイ)との差を4打へと広げていた。

苦難は突如訪れた。ティーショットを左の林に打ち込み、樹木の根っこの球を一度は空振り。ちょこんとフェアウエーに出した後の4打目も左に曲げると、カート道で大きくはねて深い茂みへと消えた。1罰打で打ち直して6オン。グリーン手前から右奥のカップまで25メートルもあり、ファーストパットは2メートル以上オーバー。それでも返しをしっかりと沈めてトリプルボギーに収めた。

最高のトリプルボギーパット

冒頭の言葉はこのトリプルボギーパットを自画自賛するクーチャーのコメントだ。このホールをバーディーとしたジェーンワタナノンドとの4打差は1ホールで消滅してしまったが、あの2メートル超のパットを決めた時点でクーチャーは完全に落ち着きを取り戻していたという。「間違いなく、勝負を左右した一番重要で最高のトリプルボギーパットだったよ」

リオデジャネイロ五輪銅メダリストのあわや崩壊のピンチを、1つ前の組で回っていた金メダリスト、ジャスティン・ローズ(英国)は知らなかった。しかも自身もその前後、突然変化した風のいたずらに惑わされ、8番から2連続ボギーを打って意気消沈。10番でも短いバーディーパットを決めきれなかった。「クーチャーの7番の『8』を知っていたら、もっと意識が変わっていたかもしれない」。11番からは4バーディーで2位まで順位を上げただけに一瞬でもあきらめてしまった自身を悔やむ。

優勝で世界ランキングを24位から20位へと上げたクーチャー。2位で終えて同4位(いずれも20日現在)をキープしたローズ。世界ランクが示す通りの実力を発揮した五輪メダリストのデッドヒートに食い込んでみせたのが大会連覇をめざしたジェーンワタナノンドだった。日本ツアーの昨季新人王は昨年12月のインドネシア、タイでのアジアツアーで2連勝、年が明けて香港で4位、シンガポールで3位と「我が庭」とするアジアで絶好調のプレーを続けている。

24位で終えた石川遼の見立てはこうだ。「(予選の18ホールを一緒に回って)ジャズは本当にこのコース、グリーンが大好きなんだなというのが伝わってきた」。左右とも池や深い茂みのペナルティーエリアで幅を狭められ、大きく起伏に富んだグリーンはただのせるのではなく、ピン位置によって球を置く場所が限定され、傾斜を利用した想像力豊かな寄せ方も要求される。

増えた日本勢の予選通過者

米国人のロナルド・フレーム氏設計のコースは石川にとって、かつて攻略に苦戦した米ツアー時代の数ある難コースとイメージがダブる。「僕にとっては難しく感じるけれど、ジャズはこっちの方が日本のコースよりやさしく感じるみたいだ。だから彼の方が米ツアーでも適応できるんだろう。初めてプレーするクーチャーにとっても、アジアだけどアメリカでなじみのあるコースとよく似た感じだから、すんなり回れているんだと思う」

優勝のクーチャー、2位のローズは4日間のパーオン率で1、2位。なかでもクーチャーがグリーンをとらえる高弾道の打球はグリーン着弾後、まるでパッティングした球のように起伏を転がりカップへと寄っていく。クーチャーとトップに並ぶパーキープ率93%をマークしたジェーンワタナノンドはフェアウエーキープ率1位のティーショットの精度の高さが光った。

今大会が日本ツアーの開幕戦となって5年目。日本勢の初優勝はまたもお預けとなり、五輪メダリストら世界ランク上位が繰り広げた優勝争いの輪の中に入ることもできなかった。それでも昨年14人と最少に落ち込んだ日本選手の予選通過者が今年は18人へと上向きに転じたのは収穫といえる。

日本勢トップの6位タイで全英オープン初出場を決めた木下稜介は「(3日目の夜)インターネットで見て、全英の初日が29歳の誕生日だと知った。全英は強風のイメージだけれど、自分は風の中でのプレーは得意」と頼もしい。

日本ツアーの次戦は4月の東建ホームメイトカップとなるため、2月はアジアツアーの最終予選会、ニュージーランドオープンと、積極的に海外参戦を計画する。木下稜に次ぐ日本勢2番手の11位タイにつけた大槻智春は香港からの2連戦、星野陸也は米ツアーのハワイからの2連戦で試合勘を鈍らせることなく成績を残してみせた。

木下稜は石川、松山英樹と同学年の1991年生まれで、シード2年目の今季は「初優勝はもちろん、2勝目、3勝目を挙げて賞金王をめざしたい」と語る。実現すれば間違いなくツアーで主役になれる大目標。石川頼みだった男子ツアーの2020年に新風の予感が漂う。

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