宮崎銀の2行員が着服 総額1億2千万円か
宮崎銀行(宮崎市)は22日、2人の行員男女が架空の預金証書を作成するなどの手口で、客から預かった金を着服していたと発表した。被害総額は1億2千万円を超すとみられ、同行は2人を懲戒解雇した。
同行によると、1人は審査部に勤務していた男性行員(46)で、2011年11月から19年11月の間、架空の定期預金証書を発行するなどの手口で、預かった金を着服した。被害総額は約1億1360万円に上るとしている。金融庁からの情報提供で発覚した。
男性は内部調査で着服を否認したという。昨年11月の内部調査以降、接触できておらず、家族も1月上旬から男性の行方を把握できていないという。
別の1人は門川支店(宮崎県門川町)に勤務していた女性行員(30)で、18年4月~19年11月の間、客になりすまして生命保険会社から解約請求書を取り寄せ、虚偽の説明をして客に記入させた。口座も開設させ、通帳を自分で持ったまま、振り込まれた保険解約金を着服するなどした。被害総額は約1140万円に上るとみられる。着服の事実を認めている。
同行は2人について、弁護士と相談した上で刑事告訴を検討、被害の一部を立て替えて弁済している。平野亘也頭取は記者会見し「内部管理体制に甘さがあった。再発防止の取り組みを徹底する」と述べた。〔共同〕