クラレ系、保険適用の虫歯治療用樹脂 歯の色に近く
歯科材料メーカーでクラレ子会社のクラレノリタケデンタル(東京・千代田)は21日、天然の歯の色に合わせやすくした保険適用の虫歯治療用樹脂材料を発売した。独自の製造技術で、樹脂の色を濃い部分から薄い部分へとグラデーションにし、最適な色調を採用しやすくした。虫歯を削り取った部分にかぶせたときの見た目が天然歯となじみやすい。
製品名は「カタナ アベンシア ブロック(ユニバーサル用)マルチレイヤー」。ナノ(ナノは10億分の1)メートル級の超微粒子フィラーを高密度に配合。強度が高く、表面のツヤも長持ちする。
樹脂を切削加工するCAD/CAM(コンピューターによる設計・製造)装置を導入する技工所向け。歯科治療のデジタル化に伴い、CAD/CAM装置を導入する技工所が増えている。天然歯になじむ保険適用の樹脂のニーズが高まっており、ラインアップを強化した。
CAD/CAM装置で加工した後も表面がなめらかで、研磨しやすいため、歯に樹脂を詰めた後のかみ合わせ調整も容易にできるという。メーカー希望小売価格は1箱5個入りで税別1万3500円。
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