家族の変化と社会保障(1) 「世帯」が持つリスクシェア機能
東北大学准教授 若林緑
少子化や高齢化が進むなかで、近年は世帯構造の変化にも関心が集まるようになっています。一人暮らしや夫婦のみという世帯の増加です。核家族化が加速し、世帯の小規模化が進んでいるのです。
2000年と15年の国勢調査を比較すると、一人暮らし世帯の割合が約28%から約35%に上昇した一方、夫婦と子どもからなる「標準世帯」は、約32%が約27%に低下しました。
高齢者の一人暮らしも増えています。65歳以上の...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り651文字
ニュースなどで注目される経済学の最新トレンドを、気鋭の学者や有識者がわかりやすく解説します。