元皇太子がイラン批判 ハメネイ師に引退要求
【ワシントン=共同】1979年のイラン革命で国を追われた故パーレビ国王の息子レザ元皇太子が15日、米首都ワシントンのシンクタンクで講演し、現在のイスラム体制下では「指導部に改革を求めることは不可能」だと強調、最高指導者ハメネイ師は国民の利益のために「身を引くべき時だ」と引退を求めた。
レザ氏は米国を拠点にしているが、公開の場で発言するのは珍しい。イランで反政府デモが頻発し国民の不満が噴出する中、米国など民主主義国がイラン国民と連帯すべきだと訴えた。
トランプ米政権はイラン指導部に対し、地域を不安定化させる行動をやめて「普通の国」になるよう求めているが、レザ氏は「現在の指導部が振る舞いを改めることはないだろう。指導部は排除されるべきだ」と述べ、体制転換が不可欠との見方を示した。
激しい弾圧にもかかわらず大勢の国民がデモに参加している背景として「彼らは自由選挙を求めている」と指摘。米国などが「精神的な支え以上のもの」を示し、イランの民主化を後押しすべきだと語った。