NTTデータ、レジなしシステムに顔認証を追加

NTTデータは16日、小売店舗の無人化や省人化を支援する「レジなしシステム」に顔認証による入店機能を追加したと発表した。スマートフォンを取り出さずに手ぶらでの入店が可能になる。

同社は来店者がレジで支払いをせずに買い物ができる「キャッチ&ゴー」を2019年9月から提供している。店舗内に設置したカメラと商品棚の重量センサーを組み合わせることで、客と購入する商品を特定する仕組みだ。

従来はスマホの専用アプリケーションのQRコードを入場ゲートにかざして入店する必要があった。こうしたQRコード認証に加えて、顔情報による認証の機能を新たに追加する。専用アプリで事前に顔情報を登録し、入場ゲートに設置されたタブレット端末による顔認証で入店する。スマホを取り出す必要がなく、手ぶらや両手が塞がっている状態での入店が可能になる。顔情報の登録によって万引きなどの犯罪の心理的な抑制にもつながるとみているという。

顔認証の機能と合わせて、店頭在庫と連動して商品の価格を自動的に変更する機能も追加した。在庫情報と商品棚の電子値札が連携し、在庫状況に応じて価格を変えられる。例えば店舗のタイムセールのときに在庫が多い場合、価格の下げ幅を大きくして廃棄ロスの削減につなげるといった用途を想定している。

（中島募）