「80兆円めど」形骸化に拍車、日銀の長期国債購入減少さらに 2%物価目標前に逆戻り
編集委員 清水功哉
日銀の長期国債購入額の縮小に拍車がかかっている。2019年末時点の年間買い入れ額(1年前と比べた保有残高増加額)は、購入ペースのめどとして掲げている「年間約80兆円」の2割程度まで減った。白川方明前総裁時代の13年1月に2%物価目標を導入する前の水準だ。巨額の資金供給で2%達成を急ぐという異次元金融緩和の考え方の変質を印象付けている。形骸化する「80兆円のめど」の扱いが今後の焦点だ。
7年半前に...
関連企業・業界