トヨタ中国法人に罰金14億円、「レクサス」独禁法違反
【広州=川上尚志】中国の国家市場監督管理総局は27日、トヨタ自動車の中国法人が独占禁止法に違反したとして8761万元(約14億円)の罰金を科したと発表した。高級車ブランド「レクサス」について、トヨタの販売促進担当者が販売店に値下げを控えるように要請していたという。
当局の発表によると中国沿海部の江蘇省で2015年から18年にかけ、レクサスの一部車種で希望小売価格から6%を超える値下げをしないよう求めたり、ネットを通じて売る場合は値下げしないよう要請したりした。罰金額は同社の同省での16年度の売上高の2%に当たる。
中国でのトヨタの新車販売台数は1~11月に前年同期比7.6%増の146万台で、19年通年は過去最高を更新する見通し。けん引役の1つがレクサスだったが、罰金を科せられたことで今後の販売に響く恐れもある。
トヨタは27日、「中国のお客様にご迷惑をおかけし、おわび申し上げます」とコメントした。中国法人に再発防止の徹底を求めるという。
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