国家公務員の男性育休「1カ月以上」原則 政府決定
政府は27日、子供が生まれた男性の国家公務員に1カ月以上の育児休業・休暇の取得を促す制度を2020年度に始めると決めた。職員の意向に基づき上司が取得計画を作り、あらかじめ業務の分担を見直す。実効性を確保するため幹部や管理職の取り組みを人事評価に反映する。
各府省庁の事務次官級でつくる女性職員活躍・ワークライフバランス推進協議会で方針を確認した。
育児休業のほか、出産時に最長7日間取れる特別休暇「男の産休」や年次休暇を合わせ、1カ月以上休めるようにする。取得時期は原則、出産から1年以内とする。出産後の女性の負担を考慮し、出産から8週間までの間にまとめて取得することを推奨する。
上司は対象職員と相談しながら取得計画を作成し、育休中の職場の体制を事前に整える。直属の上司となる課長らに加え、事務次官や局長ら幹部の人事評価にも直結させ実効性を高める。
人事当局は管理職の報告に基づき対象職員を把握し、取得状況をチェックする。職員に取得する意向がない場合や計画と実績の間に開きがある場合は人事担当者が本人や上司に確かめる。内閣人事局は各府省庁の取り組み状況を公表する。
菅義偉官房長官は27日の閣議後の記者会見で「国家公務員が率先して大胆な取り組みを実施することが日本全体の動きを促進する上でも必要だ」と述べた。
- 【関連記事】