島津製作所、がん治療で米研究機関と共同研究
島津製作所は26日、米国のプロビデンスがん研究センター(オレゴン州)とがん治療に関する共同研究を始めたと発表した。微細な成分を分析できる装置を用いて医薬品が体内でどのように分布し、効果を発揮するかなどを調べる。患者によって抗がん剤が効きにくい原因の解明に役立つ可能性があるという。2020年にも研究成果をもとに臨床試験を目指す。
島津が共同研究するプロビデンスがん研究センターは40年前からがんの免疫治療などに取り組む研究機関。今回の共同研究では既にワシントン州内に設けた研究施設に主力製品の「質量分析計」などを導入。投与された薬がどのように体内で分布し、効果を発揮するかの検証を始めた。島津と同センターの双方から11人の研究者がプロジェクトに参画している。
同分野ではスイスの研究機関なども研究を進めている。島津製作所は分析機器大手で、微細な分析が可能な質量分析計などで定評がある。強みとする分析技術で、新たながん治療法の開発を後押しする。
関連企業・業界