起業活性化へ「新外国人居留地」　神戸同友会が提言

神戸経済同友会（神戸市）は20日、兵庫・神戸の経済活性化のため、スタートアップの育成支援などを柱とする提言を発表した。県市や企業が個別で起業支援に取り組んでいる現状を指摘し、産官学の連携強化を唱えた。優秀な外国人人材の誘致のため、幕末に設けられた旧居留地にちなんだ「新外国人居留地」の設置をうったえた。

提言をとりまとめた中尾一彦代表幹事（神戸土地建物社長）は同日の記者会見で、「提言団体として夢を語りながら、スタートアップ支援などは実行力のある内容にした。提言だけにとどまらず、様々な形でサポートしたい」と述べた。

このほか人口減少や少子高齢化が進む中で、先進的な働き方改革の推進を求めた。例えば、兵庫県や神戸市などに対して、VR（仮想現実）やAR（拡張現実）などの技術を使い、地方の支所などの窓口業務を本庁にいる職員のアバター（分身）が対応するといった仕組みの導入を提案した。

神戸同友会の発信力を高めるための試みとして、兵庫県出身のイラストレーター、都あきこさんが同友会のキャラクター「ドーユーくん」と「ドーユーちゃん」を制作した。中尾代表幹事は「柔らかな頭で考えるという意味を込めた。同友会の全国大会や名刺などに活用したい」と話した。