増える「地方から地方」空路 松本―福岡10年で6倍超
チャートは語る 空からの地方創生(下)
地方と地方を結ぶ空路が活況だ。2018年度の新千歳―函館便の利用者は08年度の60倍となった。松本(長野)―福岡便は6倍超、名古屋―山形便も4倍近い。成田、羽田など主要6空港と離島を除く56空港を発着する定期便の18年度の利用者は08年度に比べ33.2%増と伸びた。新興航空会社の路線開拓もあってインバウンド(訪日外国人)を含む移動需要をつかんでいる。
国土交通省「航空輸送統計」などを基に成田、羽田、中部、関西、伊丹、神戸の主要6空港や離島を除く56空港について独自に集計、分析した。
18年度の地方間の旅客定期便(季節運航含む)は76路線あった。37路線がフジドリームエアライン(FDA、静岡市)など新興航空会社で、24路線は日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)系が就航せず、新興勢のみが運航していた。
08年度に運航されていた54路線と比べて7路線で利用者が2倍以上に膨らんだ。このうち福岡―松本便や名古屋(小牧)―熊本便などの路線はFDAが10年に破綻したJALから引き継いだ。
09年に初就航したFDAは名古屋、静岡、松本などの地方空港を拠点に18年度は約20路線まで広げた。この10年で
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