ジオロジック、位置情報でスポティファイに音声広告
広告配信スタートアップのジオロジック(東京・渋谷)は位置情報に基づいた広告を音声メディアに配信するサービスを始めた。音楽配信大手スポティファイの曲の間に、利用者の通勤経路などの位置情報に合わせた広告を流す。特定の個人に広告を届ける「ターゲティング広告」が音声領域にも広がってきた。
広告主は鉄道や高速道路など交通経路を指定したり、特定の店舗から半径5キロメートル圏内に住む人を選んだりできる。通勤時間帯などに合わせて時間を指定し、広告を届けたい消費者の性別や年齢などを絞り込むことも可能だ。位置情報を取得した1分後には広告を流せるという。
ジオロジックは2014年に野口航社長が創業したスタートアップ企業。提携企業のアプリを通じ、全地球測位システム(GPS)などスマートフォンの位置情報を集めて解析する。その結果に基づき、アプリ内に表示するバナー広告や動画広告などを配信している。
同社は位置情報を基に消費者の行動パターンを分析し、居住地や性別、年齢層、既婚か未婚かなどを推定している。今回の広告では「渋谷駅をよく使う20代女性に、百貨店のバーゲンの広告を音声で流す」といった手法が可能。今後は音楽のストリーミング配信以外にインターネットラジオやポッドキャストにも広告を配信していく考えだ。
(山田遼太郎)