紀平、初優勝へ意欲 全日本フィギュア19日開幕
フィギュアスケートの全日本選手権は19日、東京・国立代々木競技場で始まる。男子は4年ぶりの出場となる羽生結弦(ANA)ら五輪メダリスト3人が集結。女子は初優勝を狙う紀平梨花(関大KFSC)を中心とした展開になりそうだ。
羽生は18日にあった公式練習には参加せず、その後の開会式直前に会場入り。実績、実力とも頭一つ抜けているが、この1カ月で3戦目となり「疲れていることは間違いない」。それでも久々の全日本の舞台に向けて「最大限の実力を発揮できるように頑張りたい」と力を込めた。
グランプリ(GP)シリーズで表彰台を逃した宇野昌磨(トヨタ自動車)は巻き返しを図る。年明けに元世界選手権王者のステファン・ランビエル氏とコーチ契約を結ぶことを明らかにし、「求めていた(練習)環境」と表情は明るい。高橋大輔(関大KFSC)は来年アイスダンスへ転向するためシングルの出場は最後となる。「失敗を恐れずに思いっきりやって、すっきり終われたら」
女子はGPファイナル4位の紀平の安定感が際立つ。練習ではトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を5度着氷させた。GPファイナルで転倒した4回転サルコーも「今まで以上にしっかり練習できた」。初優勝へ「ショート、フリーともにノーミスをそろえたい」と表情を引き締めた。
連覇がかかる坂本花織(シスメックス)は「観客を引き込むような演技をしたい」。4度優勝の宮原知子(関大)は「氷は滑りやすいし、ジャンプが上がる感じ」と手応えを口にした。
大会は来年3月にモントリオールで開催される世界選手権の代表選考会を兼ねる。男女ともシングルの代表枠は3。全日本の優勝者が自動的に選ばれ、残りは条件に照らして総合的に判断する。
(木村慧)