建設作業員の休日取得進まず 日建連まとめ
日本建設業連合会(東京・中央)は17日、2019年4~9月(上半期)の建設現場の休止状況を発表した。休止とは建設従業員を休ませるため工事を丸1日休むこと。調査に回答した105社の1万3203現場のうち4週間で6日間以上工事を止めていたのは68.5%にとどまった。日建連は19年度末までに4週間で6日以上休む、21年度末までに同8日とする目標を掲げているが、実現は難航している。
調査では日建連加盟企業に対して、請負金額1億円以上または工期4カ月以上の現場の状況を聞いた。災害復旧などの臨時の工事は除外した。土木工事6285現場、建築工事6918現場の状況をまとめた。
全体のうち、4週間で8日間の休止を実現できている現場は30%、同7日は17.5%、同6日は21%だった。4週6日以上を実現できている現場の割合は18年上半期に比べ8.8ポイント増えた。
土木、建築別では土木工事の方が進んでおり、4週間で6日以上の現場は74.4%だった。4週8日に限っても36.7%と3分の1以上の現場で実現している。
一方、建築では4週6日以上は63.2%で、4週8日は23.9%にとどまった。公共工事では建設現場の4週8日を見込んだ工期での発注が基本となっている。そのため公共工事の多い土木工事では工事現場の閉所が比較的進んでいる。
日建連の週休二日推進本部の井上和幸本部長(清水建設社長)は記者会見で「計画達成には建築工事での推進が鍵となる。生産性向上の自助努力はもちろんだが、発注者側の理解も重要だ」と話した。