アイシン前社長「競争力と後継者が課題に」、中部経産局のフォーラムで
中部経済産業局などが主催する事業承継フォーラムが16日、名古屋市で開かれた。トヨタ自動車出身でアイシン精機前社長の伊原保守氏が「事業承継とマネジメント改革」をテーマに基調講演し、「事業承継はビジネスの競争力強化と後継者問題の2つが課題となる」と指摘した。
伊原氏は中部地方のサプライヤー各社などを念頭に、ビジネスの安定成長の重要性を強調。「事業領域の拡大や新事業の立ち上げ、経営層のマネジメントや人材教育が大切だ」とした。後継者問題については「候補を早く決めておくことが重要」とした。自身の経験も踏まえて、トヨタがサプライヤーに一定期間社長として派遣する「トヨタリリーフ」の取り組みなどを事例として紹介した。
フォーラムはセレンディップ・コンサルティング(名古屋市)なども運営に関わり、事業承継の支援事例紹介やパネル討論なども開かれた。