千葉県知事、給与10%カット 災害対応で責任
千葉県の森田健作知事は10日、台風15号で適切な初動対応を取れなかった責任を取り、自らの給与を10%削減する方針を県議会に伝えた。対象は9~11月分の給料と12月の期末手当で、削減額は合計でおよそ83万円となる。県議会への説明を終えた知事は「不適切な対応があったことを県民におわびし、二度とないようにしたい」と記者団に述べた。
知事の給料は月額139万円で、12月の期末手当は414万3812円。削減対象の給与は支給済みで、そのまま返納すると選挙区への寄付行為を禁じる公職選挙法に抵触する。県は今後支給される給与を減額する特例条例を知事の専決処分で策定し、2020年2月開会予定の次回定例県議会で承認を得たい考えだ。
台風15号をめぐっては災害対策本部の設置が遅れたり、被災翌日に知事が私用車で私的視察に出向いたりするなど初動対応に批判が集まった。知事の給与カットは県庁の不正経理問題を受けて月額給料の30%、3カ月分を減額した10年4~6月以来となる。