中村哲さんと遺族、アフガンから帰国 福岡へ
アフガニスタン東部で殺害された福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さん(73)の遺体が8日午後5時半ごろ、遺族と共に航空機で成田空港に到着、帰国した。9日朝に羽田空港から福岡空港に向かう。同会によると、11日に福岡市内で告別式が執り行われる予定。
中村さんのひつぎは白い布で覆われ、航空会社の関係者が機内で花束を添えた後、ゆっくりと駐機場へ降ろされた。ターミナルビル前では中村さんの妻、尚子さん(66)や長女、秋子さん(39)、鈴木馨祐外務副大臣らがひつぎに花束を手向け、黙とうをささげた。
中村さんは4日、ナンガルハル州ジャララバードを車で移動中、武装した男らに銃撃された。他にボディーガードや運転手ら5人も死亡した。
日本から現地に向かった尚子さんや秋子さん、ペシャワール会関係者らが6日にアフガンの首都カブールで遺体と対面。翌7日に帰国の途に就いた。
福岡県警は刑法の国外犯規定に基づき、殺人容疑で捜査し、遺体を司法解剖して死因や凶器の分析を進める方針。〔共同〕