平城宮跡、自動運転車など組み合わせ回遊 NTTドコモ
NTTドコモ関西支社は29日から、奈良市の世界遺産、平城宮跡で自動運転車や1人乗り電動車などを組み合わせた移動支援サービスの社会実験を始めた。利用者の移動情報を収集し、回遊性などの改善や他の観光地などでの活用を探る。自動運転車は予約制で12月1日まで、その他は12日まで。
実験ではスタートアップのティアフォー(名古屋市)が開発した自動運転車「マイリー」、ロボットメーカーのテムザック(福岡県宗像市)の1人乗り電動車「ロデム」3台、「ドコモ・バイクシェア」の電動アシスト自転車9台を用意した。
時速5キロ程度で走行するマイリーに乗りながら仮想現実(VR)で「歴史体験」ができるほか、展示施設や物販店、カフェなどからなる「朱雀門ひろば」でロデムに乗って屋内外を移動できる。ロデムは介護施設で導入実績がある。
奈良市内の観光エリアでは現在、ドコモによる「奈良バイクシェア」が有料サービスとして実施されているが、実験では無料。平城宮跡内4カ所にポートを設け、乗り降り自由だ。
実験は国土交通省の「平城宮跡歴史公園パークスマートチャレンジ」の一環。利用者の移動ルートなどの情報を収集し、観光客らの利便性向上に生かすほか、奈良県内や関西の観光地への展開も目指す。