ローマ教皇が乗ったマツダ車 広島で公開
カトリック広島司教区(広島市)は28日、ローマ教皇(法王)フランシスコが広島を訪問した際に利用したマツダ車を報道公開した。小型車「マツダ3」のセダンで、色は深みのある紺。マツダが広島に本社を置くことから、カトリック広島司教区が同社に相談する中で、無償で提供されたという。
車種などスペックはバチカン本国が指定した。教皇が質素なものを好むことから、大型車ではなく「マツダ3」に決まったという。排気量1500ccのガソリン車で、教皇の希望により、後部座席の窓ガラスは防弾仕様にせずに透明にした。
教皇は24日、広島空港と平和記念公園(広島市)の往復で、約90分乗車した。当日は教皇専用のナンバー「S.C.V.1」を付け、バチカンの国旗を掲げた。車は今後、司教の公用車として使われるという。長崎や東京での移動はトヨタ自動車の燃料電池車(FCV)「ミライ」を使った。
マツダ3は最量販車種の一つ、「アクセラ」の後継として2019年に発売された。マツダは車体やエンジンを刷新した「新世代商品群」の第1弾としており、米国や欧州などでも販売している。
教皇の一挙手一投足は約13億人のカトリック信者を始め、世界中で注目を集める。マツダにとっては思わぬ形で新型車の知名度アップにつながりそうだ。