ローマ教皇、訪日終え帰国の途に
ローマ教皇(法王)フランシスコは26日午前、カトリックの最高指導者である教皇として38年ぶりの訪日を終え、羽田空港から帰国の途についた。出発に先立ち都内の上智大を訪問して学生らに講話し、「この国を訪れる機会をいただいたことに感謝する」などと4日間の日本滞在を振り返った。
教皇は24日に被爆地の長崎と広島を訪れ、「核兵器は安全保障への脅威から私たちを守るものではない」と演説した。個人や国家が団結して核廃絶に取り組むべきだとも訴え「原子力の戦争利用は犯罪だ」と強調した。
25日には天皇陛下と会見し、安倍晋三首相とも会談した。同日、東日本大震災の被災者らと都内で面会し「亡くなられた方、ご遺族、いまだ行方のわからない方のために祈りましょう」と述べた。東京ドームで大規模ミサも開くなど精力的に日程をこなした。
ローマ教皇の来日は、1981年のヨハネ・パウロ2世以来2度目だった。