ローマ教皇、東京ドームでミサ 5万人が参加
来日中のローマ教皇(法王)フランシスコは25日、東京ドーム(東京・文京)で約5万人が集まったミサに出席した。祭壇を前にした演説で日本社会について「経済的には高度に発展しているが、社会的に孤立している人が少なくない」と警鐘を鳴らした。
教皇はスペイン語で約10分間にわたってスピーチした。同日朝の若者らとの集いの中で気がついたことに触れ「(社会的に孤立した人が)いのちの意味が分からず、自分の存在の意味を見いだせず、社会からはみだしていると感じている」と述べた。
他者を支える場であるべき家庭や学校などのコミュニティーが「利益と効率を追求する過剰な競争意識によって、ますます傷ついている。多くの人が不安を感じている」と指摘した。課題を解決する手段について「分かちあい、祝いあい、交わる私たち、これしかない」とし、思いやりや寛大さの重要性を訴えた。