トランプ氏、米中貿易合意「私が望む形で」 譲歩促す
【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は19日、中国と進める貿易交渉に関して「中国は私が望む(ような形で)取引をせざる得なくなるだろう」と述べ、部分合意に向けて譲歩を促した。「もし中国と合意できなければ関税をさらに引き上げる」と改めてけん制し、習近平(シー・ジンピン)指導部への圧力を一段と強めた。
ホワイトハウスでの閣議で語った。中国が譲歩を迫られる理由として「中国のサプライチェーン(供給網)が破壊されている」などと主張した。制裁関税の収入を農家に振り分けて支援しているとの持論を展開し「現状でも私は満足している」と強気の姿勢を貫いた。
一方で「中国との関係は良好だ」とも指摘し、早期決着を呼びかけた。
米中両政府が農産品や為替など議題を絞った「第1段階」の合意を探るなか、トランプ氏は中国に譲歩を促す発言を繰り返している。当初は11月中旬に首脳会談を開いて合意文書に署名することをめざしていたが、発動済み関税の一部撤廃などを巡って協議が長引いている。