米中閣僚が電話で貿易協議 中国側「建設的な議論」
【北京=原田逸策】米国と中国の貿易協議で中国側の責任者を務める劉鶴(リュウ・ハァ)副首相は16日午前、米国のライトハイザー通商代表部(USTR)代表やムニューシン財務長官と電話で会談した。国営新華社によると「双方は第1段階の合意を巡り、それぞれの核心的な懸念について建設的な議論をした。今後も密接なやり取りを続ける」という。
劉氏が米国側の求めに応じたとしている。米中の閣僚級による電話協議は約2週間ぶり。米国は中国に米国産農産物の購入拡大を求め、中国は米国に発動済みの追加関税の撤廃を促しており、条件闘争が続いている。
新華社が配信した中国側の声明には「進展」という言葉がなく、今回の電話協議では大きな前進がなかった可能性もある。米国のトランプ大統領は第1段階の合意にいたらなかった場合、中国に追加関税をかける姿勢を示す。12月15日にはパソコンやスマートフォンなど1600億ドル(約17兆円)分の中国製品に15%の追加関税をかける構えをみせている。