和歌山のロケット発射場「スペースポート紀伊」に
キヤノン電子などが出資するロケット会社スペースワン(東京・港)は16日、和歌山県串本町に建設するロケット発射場の名称を「スペースポート紀伊」にすると発表した。日本初の民営ロケット発射場として2021年夏の工事完了を目指す。小型ロケット専用で、小型衛星の打ち上げサービスを提供する。
スペースワンはキヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行の4社が設立。21年度に事業を開始し、20年代半ばに年間20回のロケット打ち上げを目指している。
16日に記者会見したスペースワンの太田信一郎社長は「契約から打ち上げまでの期間を短くするなど、利便性のいいサービスを提供していく」と話した。
同日には発射場の起工式や祝賀会も開催した。式典に参加したキヤノンの御手洗冨士夫会長は「発射場建設によってスペースワンの事業で信頼性や柔軟性などを高め、宇宙ビジネスのさらなる拡大に貢献したい」と語った。和歌山県の仁坂吉伸知事は「国を変えるようなプロジェクトを和歌山の地でサポートしていく」と話した。