秋田の中小企業、ファンドで応援 市や秋田銀が設立
秋田市や秋田銀行などは15日、市内のベンチャー企業や中小企業に投資する「秋田市『未来応援』ファンド」を同日付で設立したと発表した。創業期、成長期、成熟期のいずれの企業にも対応するのが特徴だ。出資者が新事業や事業承継など様々な形で企業の経営を支援し、地域経済の活性化につなげる。
市、秋田銀のほか、秋田県信用保証協会、ゆうちょ銀行が出資した。ファンド総額は3億円で、うち市は5000万円を出資した。存続期間は約10年。辻・本郷ビジネスコンサルティング(東京・千代田)が運営する。
(1)ベンチャー企業や新しい事業を立ち上げる第2創業の企業(2)競争優位にある企業(3)競争力があるが事業承継問題を抱える企業(4)秋田市にゆかりのある企業――を対象とする。株式や社債などの形で投資する。
15日の設立調印式で、穂積志市長は「市内の中小企業にとって心強い支援になる」とあいさつした。秋田銀の新谷明弘頭取は「秋田市は人口、事業所数で県全体の3分の1、売上高で約半分を占める中核の都市。県経済の維持発展にきわめて重要だ」と強調した。
秋田市は2019年2月に中小企業振興基本条例を施行し、起業などを促す様々な支援策を打ち出している。
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