博報堂、タイのネット広告会社を買収 来年1月に
博報堂はタイのインターネット広告会社、ウィンター・イージェンシーを2020年1月に子会社化する。ウィンター社の株式の一部を取得したと14日に発表。来年1月に追加取得し、子会社とする。デジタルメディアに強いウィンター社をグループに招き、テレビと新聞、ネットのそれぞれの媒体で同時に広告を流しやすい体制をつくる。買収価格は非公表。
バンコクに本社をおくウィンター社は2007年の創業で、18年12月期の売上高は約7億4000万円。博報堂によると、タイの地元企業やグローバル企業を顧客に抱え、同国のネット広告業界では「売上高が毎年トップ5に入る」という。
博報堂はタイにおける効果的なネット広告配信のほか、デジタルマーケティング支援、SNS(交流サイト)の活用手法などを学ぶ。博報堂のタイの現地法人と組み、同国に進出する日系企業など顧客に対するサービスを強化する。
博報堂はタイの18年のネット広告市場について「前年比36%増の約510億円」と説明する。電通がまとめた日本の18年のネット広告市場(1兆7589億円)と比較すると小規模なものの、博報堂はタイの広告市場の成長力は大きいと判断。今回の買収を機にタイに強い米国系の同業他社などを追撃する。
関連企業・業界