電通、1~9月期純利益9割減 カカクコム株売却の反動で
電通が14日発表した2019年1~9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比92%減の47億円だった。前年同期にカカクコム株を売却して、500億円強の利益を計上した反動が出た。買収費用など一時的な要因を除いた調整後営業利益は16%減の755億円だった。中国やオーストラリアの事業不振が響いた。
売上高にあたる収益は3%増の7466億円だった。国内外でのM&A(合併・買収)が寄与した。国内事業ではテレビなどマスメディア向け広告が減収となった一方で、インターネット広告などのデジタル分野が大幅増収となった。
売上総利益は1%増の6742億円。売上総利益のうち海外事業が59%を占めた。米州が7%増と好調だったが、中国やオーストラリアを含むアジア太平洋が12%減と全体の足を引っ張った。
19年12月期の業績予想は据え置いた。収益が前期比4%増の1兆544億円、純利益が60%減の358億円を見込む。米国の好調が続くうえ、国内ではラグビーワールドカップ(W杯)など大型イベントが貢献するとしている。
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