ドイツ経済、2期ぶりプラス成長 「景気後退」回避、低空飛行は脱せず
【ベルリン=石川潤】ドイツ連邦統計庁は14日、2019年7~9月の国内総生産(GDP)が実質で前期比0.1%増加したと発表した。4~6月期に続く2四半期連続のマイナス成長は回避したが、ゼロ近辺での低空飛行が続く。米中貿易戦争による製造業の落ち込みがサービス業などにも広がるなど予断を許さない。経済界などで財政出動を求める声が強まっているが、独政府は慎重姿勢を崩していない。
米欧では2四半期連続のマイナス成長を景気後退(テクニカル・リセッション)とみなすことが多い。ドイツの6年半ぶりの景気後退局面入りを警戒する声が多かったが、何とか逃れた。消費の強さが設備投資の弱さなどを補った。