電機8社中5社が減益 4~9月営業 ソニーは最高益
電機大手8社の2019年4~9月期連結決算が13日に出そろい、日立製作所やパナソニックなど5社の営業利益が前年同期に比べ減った。米中摩擦や中国経済の低迷で産業機器やテレビの販売が振るわず、円高も響いた。一方、ソニーは3年連続で最高を更新し、一人勝ちが鮮明になった。
売上高は6社で減った。日立は日立金属など、上場子会社を中心に手掛ける自動車や半導体向けの部品や素材が不振だった。パナソニックは中国の設備投資の低迷で産業向けモーターが振るわなかった。三菱電機はFA(工場自動化)機器、シャープはテレビの苦戦が利益を下押しした。
対照的に好調さが目立ったのがソニー。スマートフォンのカメラ向けのセンサーを伸ばし、増益を確保した。ソニー1社で8社合計の4割を稼ぎ、頭一つ抜け出た。
NECは主力のIT部門が好調だ。富士通も前年同期の一時的な利益の反動で減益だったものの、システム開発の引き合いは強かった。
20年3月期の営業利益見通しは4社増益、4社減益と明暗が分かれる。日立と三菱電は期初の増益予想から一転減益となる下方修正をした。富士通は期初の減益予想が増益に転換するほか、ソニーは予想を上積みした。