壁崩壊30年 サッカーと音楽にみるドイツの深層
(グローバルViews)
欧州総局編集委員 赤川省吾
1989年11月9日にベルリンの壁が崩れてから30年が過ぎた。だが悲願の国家統一をなし遂げたドイツではユーフォリア(陶酔感)が消え、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が猛威を振るう。政治や経済からはみえないドイツ社会の深層をサッカーと音楽から眺めてみる。
人種差別、ドイツ至上主義、反イスラム、反ユダヤ――。そうした思想を隠し持っていても口に出すのはごく親しい人といるときだけで公言するのは...