東北の地銀各行、冷静な声目立つ 福島銀・SBI提携
11日に4~9月期決算発表の会見をした東北の地銀トップからは福島銀行とSBIとの資本提携について冷静に受け止める反応が目立った。東北銀行の村上尚登頭取は投資信託などの販売仲介を通じてSBIと関係があることを挙げたうえで、「当行には出資に関する具体的な提案はない」と話した。北日本銀行の柴田克洋頭取も「関心はない。自主独立でやっていくというのが当行のポリシーだ」と語った。
秋田銀行の新谷明弘頭取は「当行の自己資本が薄いわけではないので出資を受けて提携することはない」と話した。同行はフィンテック企業などに投資するSBI系ファンドに出資したり、市場誘導業務でSBI証券と提携したりしている。「地域の顧客にとって有益で、業務効率化につながるものがあれば提携を含めて対応していく」と述べた。
荘内銀行と北都銀行を傘下に持つフィデアホールディングスの田尾祐一社長は「低金利で利ざやが減少するなか、地銀は競争力のある商品やサービスの開拓に迫られている」とし、異業種と提携の動きはさらに広がる可能性があるとみている。